化学辞典 第2版 「酸化ビスマス(Ⅲ)」の解説
酸化ビスマス(Ⅲ)
サンカビスマス
bismuth(Ⅲ) oxide
Bi2O3(465.96).三酸化二ビスマスともいう.天然には蒼鉛鉱として産出する.硝酸ビスマス(Ⅲ)を加熱分解すると得られる.立方晶系に属する変態が2種類と,単斜晶系,正方晶系の変態が知られている.融点825 ℃.密度8.6~9.0 g cm-3(変態の種類で異なる).水に不溶,酸に可溶.ゴムの加硫,エナメルの製造,陶磁器の着色,低融点ガラス,フェライト,コンデンサー,バリスターなどの電子材料,消毒剤,紙の防炎加工,触媒材料などに用いられる.[CAS 1304-76-3]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報