(読み)らく

精選版 日本国語大辞典 「酪」の意味・読み・例文・類語

らく【酪】

〘名〙 牛・山羊などの乳から製した飲料。また、それから作る、チーズヨーグルトなど。仏教では、五味一つとする。
※米沢本沙石集(1283)二「次ての乳と酪(ラク)と生蘇と熟蘇と酉々(だいご)との五つの薬りに喩ふ」 〔北本涅槃経‐二六〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「酪」の意味・読み・例文・類語

らく【酪】[漢字項目]

常用漢字] [音]ラク(呉)(漢)
牛や羊の乳から製した飲料。また、乳製品。「酪酸酪農乾酪牛酪乳酪羊酪

らく【酪】

牛・羊などの乳からつくった飲み物。仏教で、五味ごみの一。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【蘇】より

…やがて蘇をはじめとする乳製品は律令政治の命運とともに衰退し,1334年(建武1)の《若狭国貢蘇役文書案》を最後にほとんど記録上から姿を消す。 蘇については,《本草和名》《和名抄》《医心方》などが中国の文献を引用して,牛乳から酪(らく),酪から蘇,蘇から醍醐(だいご)が作られ,酪はニウノカユと呼ばれ,蘇は黄白色をしており,醍醐は蘇の精液であるという。蘇の作り方に関する唯一の手がかりは《延喜式》民部下にある〈蘇を作る法は,牛乳1斗を煎(せん)じて蘇1升を得る〉,つまり牛乳を1/10に煮つめたものという記述である。…

【中国料理】より

碾磑(てんがい)という水車を利用した石臼による製粉法もこの時代いっそう発達し,粉食の普及に輪をかけた。胡餅のほか,酪(乳酸飲料),酥(クリーム),醍醐(ヨーグルト),乳腐(チーズ)などがもてはやされた。陸羽の《茶経(ちやきよう)》に代表されるように唐代には飲茶の風習が広がるが,砂糖もこの期には甘蔗(サトウキビ)からとられ製糖業がおこっている。…

※「酪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android