フランスの詩人アルチュール・ランボーの長編韻文詩。1871年作。作者は当時17歳で、この詩を携えパリに出て、ベルレーヌを驚嘆させ、その筆写原稿により今日に伝えられる。12音節4行詩節全100行。乗組員を失っていっさいから解き放たれ、漂流物となった貨物船そのものが「私」である。その詩法が、非人称的、かつ、きわめて動的な見者(ボアイヤン)の視点を可能にしている。大海、すなわち未知の世界の壮大、華麗、怪奇なイメージに酩酊(めいてい)する「私」の自由の極限に相接して、死が鋭くその姿をのぞかせる。近代詩の運命の軌跡をも開示する傑作である。他の訳名には『酩酊船』『酩酊の船』『酔っぱらいの舟』など。
[中安ちか子]
『清岡卓行訳『ランボー詩集』(1968・河出書房新社)』▽『堀口大学訳『ランボー詩集』(新潮文庫)』
《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...
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