配符(読み)はいふ

精選版 日本国語大辞典 「配符」の意味・読み・例文・類語

はい‐ふ【配符】

〘名〙
① 符をくばること。また、その符。
幕府領主などが領民などに対してその負担しなければならない課役の額・分量などを記載して発給した文書
吾妻鏡‐建久元年(1190)四月一九日「家人知行地内、未取配符庄々」
江戸時代役所からの通達で回覧させた文書。犯罪人の人相書きを付した手配書など。
※俳諧・幕つくし(1678)「風を逐て雲間にさはぐ町送〈松意〉 朝ゐる雲の配符おとなき〈林言〉」

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デジタル大辞泉 「配符」の意味・読み・例文・類語

はい‐ふ【配符】

ふだをくばること。また、そのふだ。
荘園公領などで、領民が負担しなければならない課役の額・分量などを記した文書。
江戸時代、役所から通達・回覧させた、犯罪人の捕縛あるいは密告を命じる手配書。

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