鄭光祖(読み)ていこうそ(英語表記)Zhèng Guāng zǔ

改訂新版 世界大百科事典 「鄭光祖」の意味・わかりやすい解説

鄭光祖 (ていこうそ)
Zhèng Guāng zǔ

中国,元代の戯曲作家。生没年不明。字は徳輝。山西省平陽(臨汾(りんふん))の人。後期元曲の中心である浙江省杭州に移住,杭州路の役人をも務めたから,作家活動の中心は14世紀の前半であろう。儒学教養もゆたかな謹厳紳士で,作品18編のうち《王粲登楼(おうさんとうろう)》《梅香(すうばいこう)》《倩女離魂(せんじよりこん)》などが現存する。その教養を駆使したペダンティックな歌詞が,明代人の嗜好に投じ,元曲四大家の一人に数えられている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android