精選版 日本国語大辞典 「鄙」の意味・読み・例文・類語
ひな【鄙】
〘名〙
① 都から遠く離れた所。いなか。
※古事記(712)下・歌謡「上つ枝は 天を覆へり 中つ枝は 東を覆へり 下づ枝は 比那(ヒナ)を覆へり」
② 未開の土地の住民。支配が及んでいない土地の住民。
※書紀(720)崇神一一年四月(北野本訓)「四道(よものみち)を将軍(いくさのきみ)戎夷(ヒナ)を平(たひら)げたる状(かたち)を以(も)て奏(まう)す」
かたな・む【鄙】
〘他マ四〙 相手の身分がいやしいとして、軽蔑する。いやしめる。
※大唐西域記長寛元年点(1163)三「隣境の諸国、其の賤しき種(やから)なりといふことを鄙(カタナム)で、与に交親しむこと莫し」
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