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①〔古代〕sympoliteia ヘレニズム時代に重要な役割を果たし,ローマ時代に地方自治体として存続したギリシア諸国家の同盟。都市や部族が結合して単一のポリスよりも大きな結合体をつくったとき,それはシュンポリテイアと呼ばれて,連合国家のようなものとなった。代表的なものはアイトリア同盟とアカイア同盟である。前者は前4世紀に形成され,マケドニアとの敵対関係からローマと結んだ。後者は前3世紀初めに形成されて反マケドニア勢力となったが,スパルタと反目して親マケドニアへと,その立場を変えた。いずれも前2世紀にローマに征服されて独立を失ったが,同盟としての形は残った。
②〔中世〕Städtebund 中世後期ドイツに多くみられた都市間同盟。その典型はハンザ同盟で,政治権力分立状況に置かれたドイツ諸都市の自衛手段である。皇帝権衰退開始期の12世紀中葉の北イタリア都市間にもロンバルディア同盟がつくられたが,ドイツでは1226年ライン沿岸数都市の同盟が最初(マインツ大司教など封建諸侯による過重な関税徴収への対抗。マインツ,ヴォルムス,シュパイアーほか。31年まで)。のちライン都市同盟(54~57年)はライン川沿岸,ドイツ中・西部,スイス地方の諸都市70を含み,武装船舶を所有,バーゼル‐コブレンツ間に加盟都市の商船航行のみを認めた。さらにのちライン・シュヴァーベン都市同盟(1376~88年)も結成。ハンザは,13世紀半ばから14世紀半ばにかけ,商人団体から都市同盟へと転換した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
中世,とりわけ13~15世紀に諸侯や騎士に対抗して自分たちの自由特権を擁護する目的で結成された諸都市の連合。なかにはカール4世に対しての場合(シュワーベン都市同盟)のように国王ないし皇帝とその禁令に対抗するものもあった。いずれにせよ強力な中央権力の欠如という状況のなかで,諸都市の自助組織として登場したもので,その理由からしてもイタリアやドイツに多かった。領邦諸侯の遠心的分裂傾向に対抗して帝国に統一をもたらそうとしたものという評価もあるが,結局長続きせずして解体し,台頭する領邦国家に屈せざるをえなかった。有名なのは,フリードリヒ1世帝に対抗した1167年のロンバルディア都市同盟,領邦的分立の克服を目ざした1254年と1381年のライン都市同盟,金印勅書の禁令にもかかわらず結集した1376年のシュワーベン都市同盟などである。最も重要でかつ例外的に長期にわたって活動したのが,14世紀なかばに都市同盟の性格を明確にしたハンザ同盟であったと言えよう。なお,古代ギリシア・ローマ時代にも,シュンポリテイアsympoliteiaとかコイノンkoinonとよばれる都市国家の連合体が存在し,アイトリア同盟やアカイア同盟がその代表的なものであった。
執筆者:魚住 昌良
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