郷保(読み)ごうほ

精選版 日本国語大辞典 「郷保」の意味・読み・例文・類語

ごう‐ほ ガウ‥【郷保】

〘名〙 郷(ごう)と保(ほ)。ともに国衙(こくが)領の末端行政区画荘園などの私領に対する公領地域。ごうほう。
平治(1220頃か)下「あらゆる所の庄園、郷保に地頭を補して」

ごう‐ほう ガウ‥【郷保】

太平記(14C後)三〇「国衙(こくが)の郷保(ガウホウ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

山川 日本史小辞典 改訂新版 「郷保」の解説

郷保
ごうほ

古代末期から中世を通じて存在した所領単位。荘・郷・保・名(みょう)と並称された。平安後期の律令制的郡郷制の解体なかから生まれ,郷は郡と併存する地域的単位として再編された。また未開地開発国守から許可されて開発申請者の所領化したものは保とよばれた。これらは国衙(こくが)領として存続することが多かったが,荘園化する場合もあった。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

普及版 字通 「郷保」の読み・字形・画数・意味

【郷保】きようほ

村の規約

字通「郷」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android