部(漢字)

普及版 字通 「部(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] ブ・ホウ
[字訓] わける・ぶわけ・むれ・すべる・さかい

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は(はい)。剖判(ほうはん)・剖分の意がある。〔説文〕六下に「天水の狄部(てきぶ)なり」とするが、〔玉〕に「するなり」と訓し、部分に分かつこと、またその部分・部所をいう。は果実の実る形。熟成して剖判するものであるから、分別・部分の意となり、部は邑に従ってその地域をいう。地位や職分にも及ぼしていう。

[訓義]
1. わける、部分にわける、ぶわけ、こわけ。
2. 一定のあつまり、むれ、くみ、すべる。
3. ところ、さかい、くぎり。
4. つかさ、とりしまり、やくしょ。

[古辞書の訓]
名義抄〕部 ハカリ・ヲル・トモ・トモガラ・ツラヌ・コホリ・ワカツ・ヤブル・ワル/百部 ホドツチ(ラ) 〔字鏡集〕部 ワツカ(カツ)・トモガラ・ヤブル・ヤトル・ハカリ・ツラヌ・スソ・ヲル・ワル・トモ・サル

[声系]
〔説文〕竹部五上(ほう)を録し、「爰(まんくわん)なり」とあり、簡牘(かんとく)をいう。竹片を以て簡牘とするもので、(簿)の初文と考えられる。〔説文〕にはの字を収めていない。

[熟語]
部位部彙・部下・部居・部曲部伍・部尺部首・部衆・部従・部署・部乗部族・部属部隊部秩部帙・部中部陳・部党・部発・部分・部民部落・部列部勒部婁
[下接語]
異部・一部・外部・学部・楽部・幹部・局部軍部・刑部・戸部・工部・細部・残部・支部・四部・主部・述部・上部・深部・人部・全部・大部・治部・内部・農部・兵部・別部・辺部・本部・民部・余部・吏部・六部・立部・両部・礼部

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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