郡本村(読み)こおりもとむら

日本歴史地名大系 「郡本村」の解説

郡本村
こおりもとむら

[現在地名]市原市郡本

市原村の南西に位置する。市原郡衙があったことに由来する地名とされ、地内の古甲ふるこう古国府に通じるとして上総国府の所在地とする説がある。いちまち二泉町にのいずみちようさんまちは条里遺構の転訛したもの、加茂給かもきゆう於局給おつぼねきゆう梶給かじきゆうなどは中世の給田に関連するものという。元徳二年(一三三〇)七月二七日の宗宣注進状(金沢文庫文書)に「郡本西方」とみえ、金沢称名寺の僧と思われる宗宣は当地などの四ヵ所の年貢のうち下行分を引いた六貫文余を寺庫の中にある浄地の箱に納入している。応安五年(一三七二)五月の市原八幡宮五月会馬野郡四村配分帳(覚園寺文書)によれば馬野まの郡内の郡本郷には、宮の五月会で島穴しまな社司らの酒盛の費用大瓶八が課されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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