避難港(読み)ヒナンコウ(英語表記)port of distress

デジタル大辞泉 「避難港」の意味・読み・例文・類語

ひなん‐こう〔‐カウ〕【避難港】

航海中の船舶悪天候事故などからの避難のために一時寄港できる港。

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精選版 日本国語大辞典 「避難港」の意味・読み・例文・類語

ひなん‐こう ‥カウ【避難港】

〘名〙
① 悪天候などのとき、船舶が海難を避けるために臨時に入港できる港。〔工学字彙(1886)〕
暴風雨に際し、小型の船舶が避難のため停泊することを主たる目的とした港。通常貨物積卸旅客乗降の用に供せられない港湾で、政令指定されたもの。

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百科事典マイペディア 「避難港」の意味・わかりやすい解説

避難港【ひなんこう】

荒天時に船舶が待避するための港。通例貨客の扱いはしないので一般に規模は小さく,防波堤だけで岸壁のない場合もある。漁港法では第4種漁港として指定,港湾法では1995年現在重要港湾と地方港湾に1102港が指定されているが,その内35港を避難港に指定している。→漁港港湾

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「避難港」の意味・わかりやすい解説

避難港
ひなんこう
port of distress

小型船(船舶)が暴風雨やしけなどの悪天候にあった場合や,事故などから逃れる場合に,一時的に寄港できる港。日本では港湾法によって定められており,通常貨物の積み降ろしまたは旅客の乗降には用いられない。施設の工事費には国費による一定率の助成が行なわれる。2014年現在,全国で 36の避難港が指定されている。

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世界大百科事典(旧版)内の避難港の言及

【港湾】より


[港湾法]
 日本の港湾法(1950制定)は,国民経済から見たその重要性に従って,〈重要港湾〉と〈地方港湾〉とに分類し,重要港湾のうち外国貿易を増進させるうえでとくに重要な港湾を〈特定重要港湾〉と指定している。また,地方港湾のうち,避難のための停泊を主たる目的とする港を〈避難港〉と指定している。ちなみに,港湾法に基づいて国が指定する港湾の数は1093港あり,特定重要港湾は18港,重要港湾は114港,地方港湾は961港をそれぞれ数える(1984年8月1日現在)。…

※「避難港」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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