遯翁(読み)とんおう

世界大百科事典(旧版)内の遯翁の言及

【占い】より

…売卜は賤業とみなされていたが,れっきとした官僚でも進退きわまったときにはしばしば筮竹を握った。南宋の朱熹が政敵の弾劾文を上奏しようとした際,その可否を卜して〈遯(とん),家人に之(ゆ)く〉の占いに遭い,やむなく断念してその草稿を焼き,それ以後〈遯翁(とんおう)〉(遯は隠遁の意)と号したというのは有名な逸話である。 卜筮者は歴代,太卜という下位ながら官僚組織のなかに組みこまれたが,中国では天文学者も太史局,司天台,欽天監(きんてんかん)などと呼ばれる官僚組織の一員であり,彼は同時に占星術師であった。…

※「遯翁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android