精選版 日本国語大辞典 「遮」の意味・読み・例文・類語
さえ‐ぎ・る【遮】
〘他ラ五(四)〙 (「さいぎる(遮)」の変化した語)
① じゃまし、さまたげる。防ぎとめる。
※書紀(720)神武即位前(寛文版訓)「尽に属(したか)へる兵(つはもの)を起して、孔舎衛(くっさえ)の坂に徼(サヘキリ)て、与(とも)に会(あ)ひ戦(たたか)ふ」
② 先立って行なう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ へだてをして見えないようにする。へだてふさぐ。古くは「眼(まなこ・め)に遮る」の形で、目の前に現われて、へだてをする、の意を表わした。
※読本・南総里見八犬伝(1814‐42)二「朦朧として女の姿、わが眼に遮(サヘギ)りにき」
さい‐ぎ・る【遮】
〘他ラ四〙 (「さききる(先切)」の変化したもの。「さえぎる」の古形)
① =さえぎる(遮)①
② =さえぎる(遮)②
※内閣文庫本仁安元年中宮亮重家歌合(1166)「左の、月の山の端出づるより、いかにかすべき入らむ惜しさをといへる、あまりさいぎりてやあらむ」
※史記抄(1477)一一「あれが志をさいきりて、こちから云て賂を以てよろこばせて」
③ =さえぎる(遮)③
※米沢本沙石集(1283)五本「かかる世のためし目にさいきり耳にみてれども、思ひよりておとろく心なくして」
[語誌]→「さえぎる(遮)」の語誌
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