遣退(読み)やりのける

精選版 日本国語大辞典 「遣退」の意味・読み・例文・類語

やり‐の・ける【遣退】

〘他カ下一〙 やりの・く 〘他カ下二〙
① 車などを進ませることによってそこから退かせる。
塵袋(1264‐88頃)六「よの人両車のつみといふ。くるまさき也。〈略〉ゆひつけて、両方へやりのけてさくなり」
② 巧みにやりとげる。やってのける。
※この子(1896)〈樋口一葉〉「彼れで無くては六づかしい事を遣りのける事はならぬ」

やって‐の・ける【遣退】

〘他カ下一〙
① 与えてしまう。くれてしまう。
※古活字本毛詩抄(17C前)一三「いやしい民は布を織つなどして渡世するが、其道具までやってのけたぞ」
② やりとげる。うまくやりとおす。巧みにしとげる。やりのける。
浮世草子・好色貝合(1687)下「きさんじにやってのけてこそ、つみもむくゐも有べからず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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