遠雷(読み)エンライ

デジタル大辞泉 「遠雷」の意味・読み・例文・類語

えんらい【遠雷】[書名]

立松和平長編小説。都市近郊農村でトマトハウス栽培を行う青年主人公に、都市化のとともに崩壊していく共同体の姿を生々しく描く。昭和55年(1980)、第2回野間文芸新人賞を受賞した著者出世作。昭和56年(1981)、根本吉太郎監督により映画化。

えん‐らい〔ヱン‐〕【遠雷】

遠くのほうで鳴る 夏》「―や睡ればいまだいとけなく/汀女
[補説]書名別項。→遠雷
[類語]いかずち鳴る神らい雷鳴雷電天雷急雷疾雷しつらい迅雷じんらい霹靂へきれき雷公春雷界雷熱雷落雷稲妻いなずま稲光いなびかり電光紫電しでん

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デジタル大辞泉プラス 「遠雷」の解説

遠雷

①立松和平の小説。1980年刊行。同年、第2回野間文芸新人賞受賞。
②1981年公開の日本映画。①を原作とする。監督:根岸吉太郎脚本:荒井晴彦。出演:永島敏行ジョニー大倉、石田えり、横山リエ、蟹江敬三、森本レオほか。第6回報知映画賞作品賞受賞。第24回ブルーリボン賞主演男優賞(永島敏行)受賞。

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精選版 日本国語大辞典 「遠雷」の意味・読み・例文・類語

えん‐らい ヱン‥【遠雷】

〘名〙 遠くで鳴るかみなり。《季・夏》 〔落葉集(1598)〕
※小津桂窓宛馬琴書簡‐天保四年(1833)七月一七日「夕七半時前、北の方遠雷、細雨 但し多くふらず」

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