(読み)あまねわす

精選版 日本国語大辞典 「遍」の意味・読み・例文・類語

あまねわ・す あまねはす【遍】

〘他サ四〙 (形容詞「あまねし」の動詞化) 残るところなく、広く及ぼす。あばねわす。
※西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)一〇「示現して能く十方に周(アマネハシ)たまふ」

あばね・し【遍】

〘形ク〙 =あまねし(遍)
※法華義疏長保四年点(1002)序「人天六趣並(アハネク)皆仏と成る」

へん‐・す【遍】

〘自サ変〙 すみずみまでゆきわたる。
今昔(1120頃か)二〇「毒の瘡身に遍して、膚乱れ爛れて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「遍」の意味・読み・例文・類語

へん【遍】[漢字項目]

常用漢字] [音]ヘン(呉)(漢) [訓]あまねし
全体に行き渡る。あまねく。「遍在遍満遍歴遍路普遍満遍まんべん
回数を示す語。「百万遍
難読遍羅べら

ぺん【遍】

[接尾]へん(遍)」に同じ。「一お会いしたかったのです」「読書百意おのずから通ず」

べん【遍】

[接尾]へん(遍)」に同じ。「何聞いても覚えられない」「三回って煙草しょ

へん【遍】

[接尾]助数詞動作作用の回数を数えるのに用いる。上にくる語によっては「べん」「ぺん」となる。「二当番がまわってきた」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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