遊俠(読み)ゆうきょう

世界大百科事典(旧版)内の遊俠の言及

【俠客】より


[中国]
 古代中国では,遊民層のあいだで剣を帯びて徒党を結び,私交に信義をつらぬき,親族知友を辱しめるものには必ず仇を報ずる人々を俠,遊俠,俠客といい,その気風を任俠という。任とは交わりに誠実で,利害生死を顧みずに人の窮境を救い,国禁を犯しても責任をもって人をかくまう意。…

【旅】より

… 春秋戦国時代には各国で諸子百家と呼ばれるさまざまな学派が生まれたが,彼らは自説が受け入れられる実践の場を求めて諸侯の間を旅してまわった。そのなかでも任俠にもとづく交友を結び,世間を渡り歩く者を遊俠といい,とくに弁説をもって政治を動かそうと諸国を巡るものを遊説といい,一見仁者のような説をなして徒党を組み,権勢を握ろうとするものを遊行といった(荀悦《漢紀》)。その中で第1にあげるべきものは儒教をとなえた孔子で,みずから弟子をひきつれてつねに諸国に遊説し,東西南北の人といわれた。…

※「遊俠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」