透綾(読み)すきや

精選版 日本国語大辞典 「透綾」の意味・読み・例文・類語

すきや【透綾】

〘名〙 (「すきあや」の変化した語) 絹織物一種。経(たていと)絹糸、緯(よこいと)苧麻(ちょま)を用いて製織したが、現在は経緯ともに生糸を用い、また、配色のために半練糸や練糸をも混用。透けるように薄く、夏の衣服に用いられる。江戸末期に越後(新潟県)の十日町村(十日町市)でつくられ、平透綾、縮緬透綾、風通透綾、より透綾、透綾明石、透綾経綸などの種類がある。絹上布(きぬじょうふ)
滑稽本八笑人(1820‐49)五「縞数寄屋(スキヤ)のかたびらに、鼠繻珍(ねずみしゅちん)金糸にて、立涌(たてわく)を縫はせたる帯」

すき‐あや【透綾】

※現代青年処女の作法(1924)〈玉井広平〉「地質は絽或は絽縮緬其他縮(ちぢみ)・晒(さらし)・透綾(スキアヤ)又は綿織等」

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デジタル大辞泉 「透綾」の意味・読み・例文・類語

すきや【透×綾】

《「すきあや」の音変化》透けて見えるような、薄くさらりとした絹織物。本来縦糸に絹糸、横糸苧麻ちょまを使ったが、現在では縦糸・横糸とも絹糸を使う。夏の女性着尺用。絹上布。越後透綾。 夏》

すき‐あや【透×綾】

すきや(透綾)

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