送状(読み)おくりじょう

精選版 日本国語大辞典 「送状」の意味・読み・例文・類語

おくり‐じょう ‥ジャウ【送状】

〘名〙
物資を送付する時、その物資の品目分量などの明細送り先に知らせるために作成される文書送文インボイス
親元日記‐寛正六年(1465)一月二五日「年始諸社御神馬御送状数通整之」
② 特に、運賃積船による貨物輸送の場合、積荷の明細を書いて送り主が荷受け主にあてて送る書状。おくり。
罪人など人物を引き渡すときに付けてやる文書。〔江戸政要(1666頃か)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「送状」の意味・わかりやすい解説

送状
おくりじょう

物品金銭などを送り届ける際に、確実に送達するため、それに添えて、または別に、品目、数量など必要事項を明記して、送付者から受取人に知らせる文書。送文(おくりぶみ)、送進状、送進文などともよび、単に送りということもある。とくに中世荘園(しょうえん)年貢輸送近世の御城米廻漕(ごじょうまいかいそう)などにその実例が多く残されている。また近世では、罪人を送るときにつける「科人(とがにん)送状」などの例もみられる。

[久留島典子]

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