追捲(読み)おいまくる

精選版 日本国語大辞典 「追捲」の意味・読み・例文・類語

おい‐まく・る おひ‥【追捲】

〘他ラ五(四)〙 (「まくる」は、はげしく物事をする意)
① 激しく追い散らす。激しく追いかけて逃げ走らせる。
太平記(14C後)一五「一度に颯(さっ)とかかって敵を追まくり」
② (多く「…に追いまくられる」の形で用いる) たえず、何かしなければならないようにせきたてる。
都会憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉「渚山はたださびしい心持に追ひまくられて友人の家を歴訪するだけではなく」

ぼい‐まく・る ぼひ‥【追捲】

〘他ラ四〙 追い出す。おっぱらう。
※浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)四「清七めをぼひまくったはこなたに靡いて貰ひたさ」

おん‐まく・る【追捲】

〘他ラ四〙 「おいまくる(追捲)」の変化した語。
※神田本太平記(14C後)一八「よせて三千よ人を追んまくり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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