辿辿(読み)たどるたどる

精選版 日本国語大辞典 「辿辿」の意味・読み・例文・類語

たどる‐たどる【辿辿】

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 行くべき道がわからず、迷い迷い尋ねていくさま、苦労を重ねてさぐりさぐり行くさま、まごまごしながらすこしずつ進むさまを表わす語。たどりたどり。たどろたどろ。
※後撰(951‐953頃)恋二・六二八「くれぬとてねてゆくべくもあらなくにたどるたどるもかへるまされり〈在原業平〉」
② 不確かなことなどを、あれかこれかと思い迷いながら行なうさまを表わす語。
※承応版狭衣物語(1069‐77頃か)一「教ふる人だに侍らばたどるたどるも仕うまつるべきにこそ」

たどろ‐たどろ【辿辿】

〘副〙 (「たどたど」また「たどるたどる」の変化した語。多く「と」を伴って用いる) 難儀な状態歩行がはかどらないさま、ふたしかな足どりで迷い歩くさまを表わす語。たどるたどる。たどりたどり。
※長祿記(1466‐82)「たとろたとろ政長に参り、此由を申」

たどり‐たどり【辿辿】

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある) 道を捜し捜しするさま、道に迷いながら尋ねゆくさま、難渋するさまを表わす語。たどるたどる。たどろたどろ。
御伽草子梵天国(室町末)「細道をしるべに、たどりたどりと歩み給ふ程に」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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