辰砂・辰沙(読み)しんしゃ

精選版 日本国語大辞典 「辰砂・辰沙」の意味・読み・例文・類語

しん‐しゃ【辰砂・辰沙】

〘名〙
水銀硫化鉱物。特徴ある紅色の土状または塊状物。六方晶系。水銀の原料鉱物として重要。古くから顔料の朱としても用いられた。中国の辰州(湖南省沅陵県)から産したのでこの名がある。朱砂。丹砂。丹朱
太平記(14C後)二五「風を治する薬には、牛黄金虎丹、辰沙(シンシャ)、天麻円を合せて御療治候べしと申す」
陶磁器で、銅を含む釉(うわぐすり)の一種。還元焔焼成により、天然朱の辰砂に似た鮮紅色に発色する。中国では釉裏紅(ゆうりこう)という。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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