辞令(読み)じれい

精選版 日本国語大辞典 「辞令」の意味・読み・例文・類語

じ‐れい【辞令】

〘名〙
ことばづかい。また、挨拶(あいさつ)のことば。応対のことば。特に、習慣的、形式的な言いまわしについていうことが多い。
※米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「英にて辞令を演舌するを『スピーチ』と云」
明暗(1916)〈夏目漱石〉五五「已むを得ない社交上の辞令(ジレイ)以外に」 〔礼記‐冠義〕
文章上のあや。文章による表現。詞章
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉六「曾根君の母の許へとどいた金子女史の手紙(辞令の妙を極めて居たが)」 〔春秋左伝‐襄公三一年〕
官職役職などを任免する時、その旨を書いて本人に渡す文書。辞令書。辞令状。
朝野新聞‐明治一五年(1882)一月一〇日「去暮上等給に昇進の辞令を渡されし処」

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デジタル大辞泉 「辞令」の意味・読み・例文・類語

じ‐れい【辞令】

官職・役職などの任免の際、その旨を書いて本人に渡す文書。「辞令が出る」
人と応対するときの形式的な言葉やあいさつ。「外交辞令
文章上の言葉遣い。文章のあや。「辞令の妙を極める」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「辞令」の読み・字形・画数・意味

【辞令】じれい

ことばづかい。応対の語。〔礼記、冠義〕冠して后(のち)に備はる。備はりて后に容體正しく、顏色齊(ととの)ひて辭令順なり。

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