輪形動物(読み)りんけいどうぶつ

精選版 日本国語大辞典 「輪形動物」の意味・読み・例文・類語

りんけい‐どうぶつ【輪形動物】

〘名〙 ウミヒルガタワムシ綱、ヒルガタワムシ綱、単生殖巣綱に属するワムシ類から構成される無脊椎動物の一門。体長〇・一~二ミリメートルの球状または円筒状。雌雄異体であるが、単為生殖をするものもある。ほとんどが淡水産。または、輪虫類腹毛類動吻類三門をあわせて一門とし、広義の意で用いることもある。

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デジタル大辞泉 「輪形動物」の意味・読み・例文・類語

りんけい‐どうぶつ【輪形動物】

袋形動物うちワムシ類・腹毛類などの総称。もと動物界の一門として分類された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「輪形動物」の意味・わかりやすい解説

輪形動物
りんけいどうぶつ

動物分類学上、かつて用いられた一門Trochelminthesの邦訳。海産の環形動物軟体動物の初期幼生であるトロコフォラTrochophora(担輪子幼生)に、一般体制が類似している動物群という意味で命名され、担輪動物と訳されたこともある。のちに、海浜砂粒帯で腹毛虫類(袋形(たいけい)動物)や原始環虫類(環形動物)に新しい形態で中間型の動物が次々に発見され、それらの形態や系統関係が明らかになるにつれ、少なくとも海産腹毛虫類と輪毛虫類とを同一のグループとして扱うことに否定的な学者が多くなった。現在、系統分類関係の分野では、各国とも輪形動物という分類名は用いていない。

[鈴木 實]

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百科事典マイペディア 「輪形動物」の意味・わかりやすい解説

輪形動物【りんけいどうぶつ】

ワムシ

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