転転(読み)てんてん

精選版 日本国語大辞典 「転転」の意味・読み・例文・類語

てん‐てん【転転】

〘名〙 (形動タリ) (「てんでん」とも)
① それからそれへと移り動くこと。また、そのさま。
性霊集‐一(835頃)入山興「流之流之入深淵、入深淵、転々去」
史記抄(1477)一三「転闘━転々して、闘てそこをしをうせてはききするぞ」 〔漢書‐貢禹伝〕
② 車などが回るさま。また、あちこちところがるさま。
※別れ霜(1892)〈樋口一葉〉五「車転々(テンテン)として轍のあと遠く地に印されぬ」

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デジタル大辞泉 「転転」の意味・読み・例文・類語

てん‐てん【転転】

[副](スル)
次々と移りかわるさま。「転転各地を巡業する」
由良はそうした小屋から小屋を―した」〈万太郎春泥
ころがっていくさま。「ボール外野転転とする」
[類語]流れ歩く流れ渡る渡り歩くうろつく巡る経巡る二転三転彷徨ほうこう流浪るろう漂流回歴遍歴巡行巡回

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「転転」の読み・字形・画数・意味

【転転】てんてん

次第に。〔漢書、貢禹伝〕孝(てい)を衣(き)、革を履とし、(てうぶん)金銀り無し。後世爭うて奢侈を爲し、轉轉甚だしく、臣下も亦た相ひ放致す。~甚だ其の宜に非ず。

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