転位反応(読み)てんいはんのう

世界大百科事典(旧版)内の転位反応の言及

【有機化学反応】より

転位rearrangement反応では,反応物と生成物の分子式は等しいが,結合の切断と生成によって反応物の異性体が生じる反応である。一般式では A:B:X―→X:A:B ……(9) 転位反応は単独に起こるよりも,他の反応(置換,付加,脱離のいずれでもよい)にともなって起こることが多い。たとえばベンゼンと塩化プロピルとの反応(フリーデル=クラフツ反応)においては,生成物はプロピルベンゼンではなく,転位をともなうイソプロピルベンゼンである。…

※「転位反応」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」