蹴合(読み)けあい

精選版 日本国語大辞典 「蹴合」の意味・読み・例文・類語

け‐あい ‥あひ【蹴合】

〘名〙
① 互いに足でけること。また、ある物を数名でけり合うこと。〔和英語林集成初版)(1867)〕
露団々(1889)〈幸田露伴〉五「蹴合(ケアヒ)に勝し鶏の如く声高く」

け‐あ・う ‥あふ【蹴合】

〘自ハ四〙
① 互いに足でける。闘鶏などにいう。また、ある物を数名で蹴り合う。
※天正本狂言・鶏聟(室町末‐近世初)「はばたきしてこそ立たりける。さてしきりにけ合」
② 取引相場で、売手買手とが互いに値段を競い合う。また、相場が小幅に上下してもみ合う。

けあわ‐・せる けあは‥【蹴合】

〘他サ下一〙 けあは・す 〘他サ下二〙 鶏を闘わせる。闘鶏を行なわせる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※虎明本狂言・鶏聟(室町末‐近世初)「私せがれの時は、には鳥にすひて、不断けあはせて見てぞんじた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「蹴合」の意味・読み・例文・類語

け‐あい〔‐あひ〕【蹴合(い)】

けり合うこと。けりあい。
鶏を闘わせること。闘鶏。
「―に勝し鶏の如く」〈露伴・露団々〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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