(読み)せくぐまる

精選版 日本国語大辞典 「跼」の意味・読み・例文・類語

せ‐くぐま・る【跼】

〘自ラ四〙 (後世「せぐくまる」とも) 身を前にかがめ、背をまるくする。こごむ。せくぐむ。
書紀(720)推古一五年春二月戊子(北野本訓)「天に跼(セククマリ)、地(あみ)に蹐(ぬきあしにふ)みて敦(あつ)く神祇を礼びたまひけり」
芋粥(1916)〈芥川龍之介〉「唯でさへ猫背なのを、一層寒空の下に背(セ)ぐくまって」
[語誌]「背」と「くぐまる」が熟した語だが、中世末ごろからセグクマル・セクグマルの両形が見えるようになる。

せ‐くぐ・む【跼】

〘自マ下二〙 =せくぐまる(跼)
※世俗諺文鎌倉期点(1250頃)「天を謂へり、盖し高し。敢へて(セククメ)ずはあるべからず」

きょく‐・す【跼】

〘自サ変〙 うずくまる。背を丸くしてかがむ。せぐくまる。しゃがみこむ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「跼」の意味・読み・例文・類語

きょく【跼】[漢字項目]

[音]キョク(漢)
しゃがむ。かがむ。身体をちぢこませる。「跼蹐きょくせき跼天蹐地きょくてんせきち

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