跳鍾馗(読み)ちょうしょうき

世界大百科事典(旧版)内の跳鍾馗の言及

【乞食】より

…のちに〈蓮花落〉とともに雑芸場で上演されるようになった〈(すう)来宝〉も,〈乞食芸〉に始まるという。このほか江南地方には,こじきたちが扮装して家々をまわる〈跳竈王〉〈跳鍾馗〉という旧暦12月の行事のあったことが,宋の呉自牧の《夢粱録》や清の顧禄《清嘉録》から知られる。また文学の世界でこじきというと,のちに戯曲化もされた唐の伝奇小説《李娃伝(りあでん)》の主人公がとくに有名であるが,明末刊行の《喩世明言》と《今古奇観》に収められた〈金玉奴棒打薄情郎〉は,団頭のひとり娘の結婚を題材とした物語で,こじきの社会的な面もうかがえる。…

【鍾馗】より

…宋代歳末に乞食が組になり鍾馗などに扮装してドラ,太鼓を打って踊り門付した。これは〈打夜胡〉〈跳鍾馗〉といい,清代まで残った。清代中ごろから端午にも鍾馗像を掛けるようになり,それが江戸時代の日本の武者人形に取り入れられた。…

※「跳鍾馗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」