足摺半島(読み)あしずりはんとう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「足摺半島」の意味・わかりやすい解説

足摺半島
あしずりはんとう

高知県南西部,土佐湾の南西端に突出する半島。土佐清水市大岐から三崎以南をさし,その最南端が足摺岬。山がちで平地は少なく,海岸には溺れ谷海岸段丘海食崖が発達し,隆起と沈降が繰り返された歴史を物語る。南部は花崗岩,北部は古第三紀層の岩石からなる。南部の白皇山(433m)は半島の最高峰で,付近は足摺・大堂自然休養林に,また半島の大部分足摺宇和海国立公園に含まれ,南国土佐特有の海や山の自然景観が展開する。土佐清水港が半島の基部に近い溺れ谷に立地し,半島一帯の中心となっている。海岸には漁村も多い。半島中央部を縦走する足摺スカイラインの完成で,四国八十八ヵ所の第 38番札所金剛福寺や灯台のある足摺岬には,従来より容易に達するようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の足摺半島の言及

【土佐清水[市]】より

…人口1万9582(1995)。北にそびえる今ノ山(865m)を主峰とする渭南(いなん)山地とその支脈が市域の大部分を占め,南東に延びる足摺半島が東の室戸岬と相対して土佐湾を抱く。ところどころに海岸段丘が発達し,海食崖をなすところも多い。…

※「足摺半島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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