足下(読み)そっか

精選版 日本国語大辞典 「足下」の意味・読み・例文・類語

そっ‐か ソク‥【足下】

[1] 〘名〙
① 足のした。足もと。脚下。そくげ。〔文明本節用集(室町中)〕
※浄瑠璃・国性爺合戦(1715)千里が竹「打ち伏せ打ち伏せひるむ所を乗っかかり、そっかにしっかとふまへしは」 〔老子‐六四章〕
相手の足もと。あなたのおそばの意で、多く、手紙で、自分を卑下し相手を敬って、その名に添えて書く語に用いる。
※性霊集‐四(835頃)為人求宮啓「伏惟、我右僕射馬足下、鐘鼎累代、阿衡一人」
※第三者(1903)〈国木田独歩〉「大井君足下(ソクカ)君の手紙は面白く読んだ」
足駄(あしだ)
高野山文書‐文永八年(1271)七月日・金剛峯寺年預置文案「出仕時所召具従類不足下事」
[2] 〘代名〙 対称。対等もしくは、それ以下の相手に用いる。近世では自称不佞(ふねい)と対をなした。
小右記‐長和三年(1014)一二月二八日「足下有所労、布袴参入者」
太平記(14C後)二八「臣良をして謹で足下(ソッカ)に献之と被申置とて」 〔史記‐秦始皇本紀〕

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デジタル大辞泉 「足下」の意味・読み・例文・類語

そっ‐か〔ソク‐〕【足下】

[名]
足の下。足もと。「足下にひれ伏す」
相手の足もと、あなたのそばの意で、手紙の脇付わきづけに用いる語。「田中太郎様足下
[代]二人称人代名詞。同等、または、それ以下の相手に用いる敬称貴殿。「足下の御尽力を謝す」
[類語]侍史机下台下座右硯北膝下玉案下御許御前けい学兄大兄貴兄賢兄貴殿貴台貴下貴君貴所貴公御身貴女

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普及版 字通 「足下」の読み・字形・画数・意味

【足下】そくか

あしもと。また、同輩の人に対する敬称。〔後漢書、蓋勲伝〕卓、少を廢す。~勳、書を與へて曰く、~足下小醜、何を以て此れをへん。賀する門に在るも、弔ふ廬に在らん。愼まざるべけんやと、卓、書を得て、に甚だ之れを憚る。

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