赤船（読み）あかふね

精選版 日本国語大辞典

あか‐ふね【赤船】

〘名〙 (船体の一部を赤く塗ってあったところから)

① 装飾と防食のため、船体全体を赤色の漆で塗った船。近世では幕府諸大名の御座船に多く用いられた。

② 江戸時代、幕府が蝦夷(えぞ)との貿易に使用した官営の貿易船。蝦夷貿易は寛政一一年（一七九九）から文化九年（一八一二）まで一四年間続いた。

※旅‐昭和五年（1930）八月号・北海道の横顔〈吉田団輔〉「加賀商人の北前船や、官船の赤船(アカブネ)などが」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

あか‐ふね【赤船】

江戸後期、蝦夷えぞの産物を江戸・大坂に運んだ、幕府直営の運送船。船体を赤く塗っていた。

出典　小学館