あか‐め【赤目】
〘名〙
[一] 赤い目。
① 疲れや病気などのため、結膜が充血して赤くなった目。ただれ目。
※ガトフ・フセグダア(1928)〈
岩藤雪夫〉四「塩から
リンチで赤目にされた磯野は」
②
眼球の虹彩
(こうさい)および脈絡膜
(みゃくらくまく)の
色素の
欠乏や
欠損によって眼底の血液が透けて赤くみえる目。白うさぎ、白ねずみ等、また
アルビノの動物の目に見られる。
※東京風俗志(1899‐1902)〈
平出鏗二郎〉下「兎の如きは赤眼
(アカメ)の雄を賞し」
④
両眼に
血筋を現わすこと。また、その血走った目。怒ってにらみつけた目にいう。→
赤目釣る。
※蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉一一「
此処の人形は眼玉が盛んに活躍する、〈略〉赤眼を出したり青眼を吊ったりする」
[二] 魚。
①
アカメ科の海魚。体長約一メートル。体は青黒色で下方が淡く、眼の
瞳孔が赤いのでこの名がある。頭部と体側に黒斑がある。体高が高く強く側扁する。吻
(ふん)はとがり、口は大きい。日本特産種で和歌山県、高知県、宮崎県の
汽水域を中心とした沿岸にすみ、
幼魚は高知県四万十川、宮崎県大淀川に入る。肉食魚。釣魚で若魚は美味だが、生息数が非常に少ない。
※
読本・椿説弓張月(1807‐11)残「わが浦人は、世々の
国王へ、
供御(くご)の赤目魚
(アカメ)を献
(まゐ)らしたるに」
③ 魚「
ひがい(鰉)」の異名。産卵期の雄は特に虹彩の部分が赤くなる。
④ 漢名「鱒」に当て、マスの異名とするが
誤訳か。漢名の鱒は日本のマスではなく、眼球の虹彩の部分がやや
赤みを帯びる
コイ科の魚カワアカメをさす。《季・春》〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
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デジタル大辞泉
「赤目」の意味・読み・例文・類語
あか‐め【赤目/赤▽眼】
1 疲れ・病気などのため、赤く充血した目。
2 虹彩の色素が少なくて、眼底の血の色が透けて赤く見える目。白ウサギの目など。
3 フラッシュを使って撮影した写真で、瞳が赤く写ること。また、そのように赤く写った瞳。暗がりで大きく開いた瞳孔を通って、網膜にある毛細血管に強い光が届くために起こる。赤目現象。赤目効果。→赤目軽減機能
4 「あかんべい」に同じ。
5 スズキ目アカメ科の汽水魚。全長約1メートル。体は側扁し、銀白色で目は赤い。食用。
6 ヒガイ(鰉)の別名。
7 メナダの別名。
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赤目
黒目の底にある血管がストロボ撮影で赤く写ること。目の色素的には、日本人より欧米人のほうが赤目になりやすい。赤目を避けるには、フラッシュを上方に向けて直接照射しないように撮影すればよい。
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赤目
斎藤憐による戯曲。初演は劇団自由劇場(1967年)。1969年、第14回「新劇」岸田戯曲賞(のちの岸田国士戯曲賞)の候補作品となる。
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赤目 (アカメ)
学名:Lates calcarifer
動物。アカメ科の海水魚
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報