赤熱(読み)しゃくねつ

精選版 日本国語大辞典 「赤熱」の意味・読み・例文・類語

しゃく‐ねつ【赤熱】

〘名〙 (「しゃく」は「赤」の呉音)
① (━する) 赤くなるまで熱すること。真赤に熱すること。また、熱したように赤くなること。せきねつ。
※あの道この道(1928)〈十一谷義三郎〉一「みんな赤熱(シャクネツ)した頬をしながら」
熱病をいう。
恋衣(1905)曙染与謝野晶子〉「夏花は赤熱(シャクネツ)病める子がかざしあらはに歌ひはばからぬ人」

せき‐ねつ【赤熱】

〘名〙 真赤になるまで熱すること。しゃくねつ。
銃後(1913)〈桜井忠温一二「日本艦隊は紅なること、赤熱(セキネツ)したる大砲弾の如き日本国旗を翻へしつつ」

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デジタル大辞泉 「赤熱」の意味・読み・例文・類語

せき‐ねつ【赤熱】

[名](スル)物を、真っ赤になるまで熱すること。また、物が真っ赤になるまで熱せられること。しゃくねつ。「赤熱した石炭
[類語]温熱火熱かねつ炎熱焦熱熱気温気うんきいきほとほとぼり余熱地熱電熱気化熱融解熱放射熱灼熱白熱加熱過熱暖房保温予熱断熱発熱放熱高熱ヒート

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化学辞典 第2版 「赤熱」の解説

赤熱
セキネツ
red heat

温度上昇とともに黒体が放射する熱線は短波長に移動する.放射エネルギー最大になる波長は,絶対温度に逆比例する(ウィーンの変位則).500 ℃ 程度から赤く見えはじめ,1000 ℃ では赤色,1500 ℃ になると白色になる.赤色付近の高温を赤熱温度,白色になると白熱温度という.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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