赤星因徹(読み)あかぼし・いんてつ

朝日日本歴史人物事典 「赤星因徹」の解説

赤星因徹

没年天保6.8.28(1835.10.19)
生年:文化7(1810)
江戸末期の囲碁棋士,肥後国(熊本県)生まれ。幼名千十郎,次いで因誠,因徹。文政4(1821)年,10代井上因碩(因砂)に入門,のちに11代井上因碩(幻庵)の教えを受け,秘蔵の弟子。天保5(1834)年七段上手に進む秀才だったが病弱だったらしい。翌年7月,碁所を狙う幻庵因碩の宿望を担って老中松平康任家の碁会で12世本因坊丈和と対局,丈和の3妙手に遭い敗れた。「因徹吐血の局」といわれる。<著作>『玄覧』<参考文献>荒木直躬『本因坊丈和全集』(歴代名人打碁大系)

(谷口牧夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「赤星因徹」の解説

赤星因徹 あかぼし-いんてつ

1810-1835 江戸時代後期の囲碁棋士。
文化7年生まれ。江戸で11世井上因碩(いんせき)(幻庵)の門にはいる。天保(てんぽう)5年7段。肺をやんでいたが,6年師にかわって名人碁所本因坊丈和と対局して敗れ,喀血(かっけつ)して同年8月29日死去。26歳。肥後(熊本県)出身。初名は因誠。著作に「玄覧」など。

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