赤川次郎(読み)アカガワジロウ

デジタル大辞泉 「赤川次郎」の意味・読み・例文・類語

あかがわ‐じろう〔あかがはジラウ〕【赤川次郎】

[1948~ ]推理作家。福岡の生まれ。「幽霊列車」で作家デビュー。軽妙でユーモラスなライトミステリーを数多く手がける。「三毛猫ホームズ」シリーズはベストセラー。他に「三姉妹探偵団」シリーズ、「セーラー服機関銃」「晴れ、ときどき殺人」「探偵物語」など。平成18年(2006)功績により日本ミステリー文学大賞受賞

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「赤川次郎」の意味・わかりやすい解説

赤川次郎
あかがわじろう
(1948― )

推理作家。福岡県生まれ。桐朋(とうほう)高校卒業。日本機械学会に入り機関誌の編集を担当。そのかたわら執筆した『幽霊列車』で1976年度(昭和51)のオール読物推理小説新人賞を受賞して作家生活に入る。代表作は『三毛猫ホームズの推理』で、飼猫が人間の刑事を助けて犯人探しをするという奇抜な着想が好評を博し、その後シリーズ化された。作風特色は軽妙なプロットとユーモラスな語り口にあり、推理小説の基本的なテーマである殺人を扱っても、作品全体の印象が重苦しいものにならないところが斬新(ざんしん)といえる。『三姉妹探偵団』もシリーズ化された作品で、美人の三人姉妹がつぎつぎに事件に巻き込まれてドタバタ捜査をするという青春ユーモア・ミステリー・シリーズ。旺盛(おうせい)な筆力の作家で、シリーズもの以外の長短編も多数ある。

厚木 淳]

『『三毛猫ホームズ』シリーズ(角川文庫)』『『三姉妹探偵団』シリーズ(講談社文庫)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「赤川次郎」の意味・わかりやすい解説

赤川次郎
あかがわじろう

[生]1948.2.29. 福岡
小説家。桐朋学園高校卒業後,機械学会事務局に勤めつつ,文学賞,懸賞小説などに応募を続ける。 1976年,初めての推理小説『幽霊列車』がオール読物推理小説新人賞を受賞。続いてネコが探偵役の「三毛猫ホームズ」シリーズがベストセラーとなり,作家生活に入る。 82年に映画化された『セーラー服と機関銃』 (1978) はエンターテインメント作家としての地位を不動のものとした。軽快でユーモラスな作風の背後にあるやさしいまなざしが,特に若者たちの支持を得ている。

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百科事典マイペディア 「赤川次郎」の意味・わかりやすい解説

赤川次郎【あかがわじろう】

推理小説作家。福岡県博多生れ。桐朋高校卒業。1976年,《幽霊列車》で第15回オール読物推理小説新人賞,1980年,《悪妻に捧げるレクイエム》で第7回角川小説賞を受賞。〈三毛猫ホームズ〉シリーズなど,数多くのベストセラーがある。
→関連項目相米慎二

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「赤川次郎」の解説

赤川次郎 あかがわ-じろう

1948- 昭和後期-平成時代の小説家。
昭和23年2月29日生まれ。51年「幽霊列車」でオール読物推理小説新人賞。以来ユーモラスなライト-ミステリーをつぎつぎに発表。「三毛猫ホームズ」シリーズなどほとんどがベストセラーとなり,赤川現象とよばれた。平成18年日本ミステリー文学大賞。福岡県出身。桐朋高卒。作品に「悪妻に捧げるレクイエム」「ふたり」など。

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