赤い館の秘密(読み)アカイヤカタノヒミツ(英語表記)The Red House Mystery

デジタル大辞泉 「赤い館の秘密」の意味・読み・例文・類語

あかいやかたのひみつ【赤い館の秘密】

《原題The Red House Mysteryミルンの長編推理小説。1922年刊。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「赤い館の秘密」の意味・わかりやすい解説

赤い館の秘密
あかいやかたのひみつ
The Red House Mystery

イギリス児童文学作家A・A・ミルンの長編推理小説。1922年作。古典的推理名作として名高い。夏のものうい昼下がり、イギリスの田園に建つマーク・エブレットの邸(やしき)、赤い館に、長い間不和で、素行のよくなかった弟のマークが、突然訪れた。マークが中に入ってしばらくすると銃声。殺されていたのはロバートという男で、主人の姿はかき消えていた。上品なユーモアのタッチの描写は、それまでの推理小説にみられなかった手法で、しかもそれが論理的道具立てによくマッチしている。ミルンは推理物として、このほかに大ヒットした推理劇『完全アリバイ』(1928)、ホームズパロディー少数短編も書いている。

[梶 龍雄]

『大西尹明訳『赤い館の秘密』(創元推理文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android