贔屓(読み)ひき

精選版 日本国語大辞典 「贔屓」の意味・読み・例文・類語

ひ‐き【贔屓・贔

〘名〙 (「ひ」は「贔」の漢音)
① (形動) 盛んに力を出すこと。また、そのさま。
霊異記(810‐824)下「是れ乃ち法花経の神力観音の贔(ヒキ)なり〈真福寺本訓釈 贔 上比下音機反二合力起也〉」 〔張衡西京賦〕

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デジタル大辞泉 「贔屓」の意味・読み・例文・類語

ひい‐き【××屓/×負】

[名](スル)《「ひき(贔屓)」の音変化》気に入った人を特に引き立てること。後援すること。また、引き立てる人。「同郷力士を―にする」「弟のほうを―してかわいがる」「―の客」「―筋」
[類語]判官びいきえこひいき身びいき愛顧

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普及版 字通 「贔屓」の読み・字形・画数・意味

【贔屓】ひき

怒って力をふりしぼる。漢・張衡〔西京の賦〕靈贔屓し、掌(たなごころ)を高くし蹠(あし)をくす。

字通「贔」の項目を見る

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とっさの日本語便利帳 「贔屓」の解説

贔屓

漢字の「贔」は重い荷物を背負う意味。一方「屓」は鼻で息をする意味。もとは「ヒキ」と発音され、重い荷物を持てるように息を荒くして力むという意味。それが「ヒイキ」に転じ、誰かを助けるために力むこと、自分の好ましく思う人をとくに引き立てること、という意味になった。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

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