質料因(読み)シツリョウイン

デジタル大辞泉 「質料因」の意味・読み・例文・類語

しつりょう‐いん〔シツレウ‐〕【質料因】

アリストテレスの説いた四原因の一。事物が生成するための素材となるもの。 →形相因動力因目的因

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精選版 日本国語大辞典 「質料因」の意味・読み・例文・類語

しつりょう‐いん シツレウ‥【質料因】

〘名〙 (causa materialis の訳語) アリストテレスによる四原因の一つ。生成、変化の素材、原料となるもの。たとえば建築における木材石材など。

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世界大百科事典(旧版)内の質料因の言及

【アリストテレス】より

…彼によれば,どんな学問も第1の原理・原因を知ることによって初めて本当の知識となるのだが,自然の事象の原因となるものには4種類ある。すなわち,(1)形相因(何であるか,本質),(2)質料因(何からできているか,素材),(3)始動因(運動変化を起こさせるもの),(4)目的因(何のためか)がそれである。彼はタレス以来の彼に先立つ哲学者たちの求めていたものがこの4原因のどれかに当たり,その範囲を出るものではないと見た。…

※「質料因」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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