責任(法律)(読み)せきにん

百科事典マイペディア 「責任(法律)」の意味・わかりやすい解説

責任(法律)【せきにん】

広く自己のなすところまたはその結果について,これを引受けもしくは制裁を受けること。(1)広義では,法律的な不利益または制裁を負わせること。狭義では,違法な行為をした者に対する法律的制裁を意味し,民事責任刑事責任とに分けられる。前者は違法な行為によって生じた他人損害を賠償すべき対個人的責任であり,後者は違法な行為に対する社会的制裁(刑罰)を受くべき対社会的責任である。社会の未発達の時代にはこの両者は分化していなかった(たとえば復讐(ふくしゅう))。→責任能力(2)債務に対する責任という意味に用いられるときは,債務が履行されない場合のため一定財産が引当(担保)となっていることをいう。現在の法律では,債権原則として債務者の総財産を引当にしている。
→関連項目期待可能性

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android