貝毒(読み)かいどく(英語表記)Shellfish poisoning

知恵蔵mini「貝毒」の解説

貝毒

主にアサリカキなどの二枚毒素を持つプランクトンを摂取することで体内にを蓄積させる現象。蓄積された毒そのものや、毒を蓄積した貝を大量に食べた人間に起こる中毒症状を指す場合もある。日本国内における貝毒の発生は2月から8月にかけて見られ、4〜5月頃に最も多い。貝毒による食中毒は北海道から沖縄までの各地で発生しており、これまでに麻痺性貝毒下痢性貝毒の二つの貝毒の発生が確認されている。いずれの毒も熱に強く、加熱しても分解されない。麻痺性貝毒では舌や顔面などのしびれ、下痢性貝毒では下痢、おう吐、吐き気腹痛といった症状が現れる。日本では1980年以降、国の定める貝毒の規制値を超えた貝類は出荷規制されているため、食中毒の発生は海岸や河口付近で採取された天然の貝類が原因とされている。

(2014-5-19)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「貝毒」の解説

貝毒
かいどく
shellfish poison

貝類にみられる毒素の総称早春の貝の中腸腺,消化管に現れる。浜名湖で発生したアサリ毒は臓器毒で,熱に強く免疫性を欠く。カリフォルニアイガイ毒,豊橋市柳生川のアサリ,カキに発生した毒は,麻痺毒で夏季発生。貝の毒化機構は不明のことが多いが,イガイ毒は赤潮時に渦鞭毛藻類の毒をイガイが摂取蓄積したものとされる。本体は有機アミンの類と考えられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)「貝毒」の解説

貝毒
かいどく
shell poisoning

貝類が人に対してもつ毒性をいう。毒性は大別して、毒のある貝を食べることによって中毒をおこす場合(その貝自体の生理によるものと、毒をもったほかの動物を取り込んだことによる外因的なものとがある)および、貝に刺されて障害をおこす(おもに魚食性イモガイ類による)場合とがある。

[奥谷喬司]

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栄養・生化学辞典「貝毒」の解説

貝毒

 貝のもつ毒で,貝自身が作るものと,餌から取り込んで蓄積したものとがある.麻痺性の貝毒としては,ゴニオトキシンサキシトキシンなどあり,下痢性貝毒としてはスルガトキシンなどがある.

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デジタル大辞泉「貝毒」の解説

かい‐どく〔かひ‐〕【貝毒】

貝類に含まれる毒。サキシトキシンテトラミンなど。

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世界大百科事典内の貝毒の言及

【魚貝毒】より

…有毒種とされる魚貝類でも毒性には個体差が大きく,また,普通は無毒であるが生息水域や季節により有毒化するものがある。最近の研究により,これらの魚貝毒の多くは,プランクトンなどの微小生物が産生した有毒成分を食物連鎖を通じて体内に蓄積したものとの見方が強まっている。食中毒に関連してこれまで研究された主な魚貝毒を次に示す。…

※「貝毒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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