豕(漢字)

普及版 字通 「豕(漢字)」の読み・字形・画数・意味


7画

[字音]
[字訓] ぶた

[説文解字]

[字形] 象形
豕の形。〔説文〕九下に「(てい)なり。其の尾を竭(つく)す。故に之れを豕と謂ふ」とするが、「尾を竭す」とは、尾までを加えた意であろう。は矢に従い、卜文では豕を矢が貫く形にしるされている。

[訓義]
1. ぶた、いのこ。

[古辞書の訓]
名義抄〕豕 ヰ 〔字鏡集〕豕 ヰ・ヰノコ

[部首]
〔説文〕に豬・豢・など二十一字を属し、〔玉〕に豪・などを加えて五十七字を属する。(たく)の初文で、と声義近く、みな去陰を示す字である。は劇、は毅の従うところで、虎形のものを撃つ呪儀に関する字。それらの豕は、獣の下体を示す形である。

[声系]
〔説文〕にを豕声とし、声の字八字を収める。(遂)の従うところは、金文字形では祟の初文の形であり、他の声の字も祟の声義を承けるものが多い。

[語系]
豕sjieiはjieiと声義が近い。(てい)は呪霊をもつ獣で、呪儀に用い、たとえば軍の進退を決するときに、この獣で卜って、遂行するか否かをきめた。ziutは続行を意味する字。(術)・(述)djiutはその呪儀をいう字である。それは帥・(率)shiut、循・徇ziun、(遵)tziunなど、巡撫儀礼を示す語とも関係があろう。

[熟語]
豕喙・豕豕畜豕圏豕交豕膏豕豪・豕視・豕豕炙豕食豕心・豕・豕豕突・豕腹豕牢
[下接語]
亥豕・狗豕・鶏豕・犬豕・飼豕・黍豕・人豕・畜豕・特豕・肥豕・封豕・野豕・羊豕・鹿豕

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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