普及版 字通 「譴(漢字)」の読み・字形・画数・意味
譴
21画
[字訓] せめる・とが・つみ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(遣)(けん)。は軍を派遣して、その罪を責める意。〔説文〕三上に「問(たくもん)するなり」とあって、罪科を問責する意とする。金文の〔大保(たいほき)〕に「大保克(よ)く(つつし)みて(とが)(な)し」、また〔(いつき)〕に「、(つか)へて(とが)し」のように、・をともに譴の意に用いている。みな繁簡の字とみてよい。訓の「ユズル」は「譲責」の「譲」の誤訓である。
[訓義]
1. せめる、とがめる。
2. とが、つみ、わざわい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕譴 セム・ヒツム・イカル・ツム・ユヅル・イサフ・ミル 〔立〕譴 トガ・イツハル・イカル・ヲハサル・セム・ソシル・ツム・ユヅル 〔字鏡集〕譴 ヒツム・イサフ・ツム・ミル・セム・トガ・ヲハサル・イカル・ユヅル
[語系]
譴kian、愆khianは声義が近い。愆(けん)はまたに作り、呪祝の意のある字であろう。いずれも他を罪あるものとして、これを責め咎める意である。
[熟語]
譴何▶・譴呵▶・譴訶▶・譴▶・譴毀▶・譴咎▶・譴考▶・譴告▶・譴譲▶・譴辱▶・譴責▶・譴▶・譴奪▶・譴笞▶・譴逐▶・譴黜▶・譴怒▶・譴罰▶・譴問▶
[下接語]
呵譴・訶譴・禍譴・咎譴・厳譴・災譴・罪譴・深譴・朝譴・徴譴・天譴
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報