譬無(読み)たとしえなし

精選版 日本国語大辞典 「譬無」の意味・読み・例文・類語

たとしえ‐な・し たとしへ‥【譬無】

〘形ク〙 たとえようがない。くらべものにならない。また、くらべるべきものがない。はなはだしく違っている。
※延宝版宇津保(970‐999頃)楼上上「いとたとしへなく思し給はんをこそ人はうたてなむ見奉らめ」
[語誌]平安時代の仮名文学作品にのみ見られる。「例へ無し」に強調助詞「し」が接したものから派生したといわれているが、「たとへなし」、「たとへしなし」の例はない。
たとしえな‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android