諸役(読み)ショヤク

デジタル大辞泉 「諸役」の意味・読み・例文・類語

しょ‐やく【諸役】

いろいろの役目
武家時代の、いろいろの雑税

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「諸役」の意味・読み・例文・類語

しょ‐やく【諸役】

〘名〙
① いろいろな役職。いろいろな役目。
御湯殿上日記‐文明一〇年(1478)六月二五日「くこんなとまいる、しょやくありかす、とみ中」
② 種々の課役、雑税。
上杉家文書‐永正七年(1510)八月九日・長尾為景判物案「院領永代停止諸者也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の諸役の言及

【年貢】より

…【泉谷 康夫】
【近世】
 通例は田,畑,宅地など検地によって高請(たかうけ)された土地に賦課される農民の負担分(本年貢,本途物成(ほんとものなり))を指すが,広義には本年貢の付加税(口米(くちまい),欠米(かんまい)など),山林,原野,河海の用益に課された小物成(こものなり)(山手米(やまてまい),野手米(のてまい),川船年貢,塩浜年貢など),臨時の雑税である浮役(うきやく)(酒屋運上(さかやうんじよう),質屋冥加永(みようがえい)など)など,広く農民の生業に対して賦課されたものを含む。ただし河川普請(ふしん)役,助郷(すけごう)役などの夫役(ぶやく)負担は,諸役と称して年貢と区別するのが一般である。なお小作人が地主に納入する小作料や,明治以降の地租を,俗に年貢と呼称することもある。…

【本途物成】より

…江戸時代の年貢で,田・畑・宅地など検地によって高に結ばれた土地に賦課された本年貢で,たんに本途または物成とも略す。同じく農民に賦課されたものであっても,山野・河川の用益に課せられた小物成(こものなり),冥加(みようが)・運上金などの浮役(うきやく),普請・助郷(すけごう)などに夫役(ぶやく)を提供する諸役と区別される。通例,田方の物成は米の現物納であり,畑方の物成は石高(こくだか)で算定されても金銀で代納されることが多い。…

※「諸役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android