(読み)セイ

デジタル大辞泉 「請」の意味・読み・例文・類語

せい【請】[漢字項目]

常用漢字] [音]セイ(漢) シン(唐) ショウ(シャウ)(呉) [訓]こう うける
セイ物事をたのむ。願う。こう。「請願請求強請きょうせい・ごうせい懇請招請申請奏請要請
シンに同じ。「普請
〈ショウ〉に同じ。「勧請かんじょう起請
難読強請ねだ強請ゆす強請ゆすり

しょう〔シヤウ〕【請】

願い望むこと。また、招くこと。招き。
長者の―を得て行き給ひけるが」〈太平記三五
古代、律の規定による刑法上の特典。五位以上の貴族などに適用された。

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精選版 日本国語大辞典 「請」の意味・読み・例文・類語

しょう シャウ【請】

〘名〙
① こい願うこと。頼むこと。また、人を招くこと。要請。依頼。招請。
※観智院本三宝絵(984)中「新羅に五百虎の請を受て新羅にいたれり」
※太平記(14C後)三五「舎利弗是を見給ひて〈略〉伽耶城に入て、檀那の請(シャウ)を受け給ふ」
令制で、特定身分ある者に対して与えられた刑法上の特典。議(ぎ)につぐ資格として、五位以上の貴族などに適用された。
※律(718)名例「請、謂、条其所犯及応請之状、正其刑名奏請」

せい【請】

〘名〙
① こいもとめること。ねがうこと。
東国紀行(1544‐45)「わが興行外聞に脇をば霜台作名にと内議有けん。つよきせい成べし」
② 「せいげん(請減)」の略。

しょう‐・ずる シャウ‥【請】

〘他サ変〙 しゃう・ず 〘他サ変〙 招待する。まねく。案内して内にまねく。
※竹取(9C末‐10C初)「とまれかくまれ、先づしゃうじ入れ奉らん」
徒然草(1331頃)一二五「四十九日仏事に、或聖を請じ侍しに」

しょう・じる シャウじる【請】

〘他ザ上一〙 (サ変動詞「しょうずる(請)」の上一段化したもの) =しょうずる(請)
大道無門(1926)〈里見弴隣人「『どうぞこちらへ、どうぞこちらへ…』と、頻に奥へ請(シャウ)じるし」

そう‐・ず サウ‥【請】

〘他サ変〙 請い招く。招待する。しょうずる。
※宇津保(970‐999頃)蔵開上「女御のきみ、いときよらなる女の装束をとり給て、三の宮さうじ奉り給て『〈略〉この御使にものし給へ』とて奉り給へば」

しょう‐・ず シャウ‥【請】

〘他サ変〙 ⇒しょうずる(請)

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