普及版 字通 「説(漢字)」の読み・字形・画数・意味
説
常用漢字 14画
(旧字)
14画
[字訓] とく・よろこぶ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は兌(えつ)。兌は巫祝(兄)が神に祈り、神意を承けての状態にある意で、の形は神気の降る意。(悦)(えつ)・(脱)(だつ)と声義の通ずるところがある。〔説文〕三上に「き釋(と)くなり」とし、「一に曰く、談するなり」というが、普通の談説のことではない。〔周礼、春官、大祝〕の「六」の一に「」があり、神に祈り、神意を承けることをいう。「説(ゆる)す」「説(よろこ)ぶ」の訓があり、(税)・と通ずる。
[訓義]
1. とく、神につげいのる。
2. のべる、あげつらう。
3. さとす、おしえる。
4. ときあかす、ときほぐす。
5. 悦と通じ、よろこぶ、神意がとける、うちとける、たのしむ。
6. 税と通じ、おく、とりさる、やどる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 トク・ノリ・ヨロコブ・イフ・アラハス・ヤドル・ツグ・コシラフ・ヤシナフ・カス・ヌク・ハヅス・ツギメ・カズ/勦 サカシラ
[語系]
・jiuat、豫(予)jia、懌jyakは声近く、豫・懌にも悦ぶ意がある。・・・蛻thuatには脱去の意があり、また奪・duatも脱して他に移ることをいう。兌duatに虚脱の意があり、すべてその系統の語である。
[熟語]
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[下接語]
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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報