語付(読み)かたらいつく

精選版 日本国語大辞典 「語付」の意味・読み・例文・類語

かたらい‐つ・く かたらひ‥【語付】

[1] 〘自カ四〙 話しかけてなじみとなる。いろいろ持ちかけて親しくなる。夫として通っていく。
※宇津保(970‐999頃)藤原の君「あて宮の御乳母子、かたちも清げに心こそある人、兵衛の君とて侍らふに、かたらひつき給て」
源氏(1001‐14頃)若紫「いかなる人のしわざにか、兵部卿の宮なむ、しのびてかたらひつき給へりけるを」
[2] 〘他カ下二〙
① 親しく話してことを託す。依頼する。
※源氏(1001‐14頃)夕顔「いと尊き老僧の、あひ知りて侍るに、いひかたらひつけ侍りぬると聞ゆ」
② 話しかけてなじませる。てなずける。
※枕(10C終)八七「かかる者をなんかたらひつけておきためる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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