詞(漢字)

普及版 字通 「詞(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音]
[字訓] ことば・つげる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は司(し)。司は祝の器((さい))をひらき、神意を伺い覗(み)る意で、その祝の辞を詞という。〔説文〕九上に「にして、言、外なり」とし、字を会意とする。〔説文〕は司を「臣にして事を外に司るなり」としており、詞を臣が言を外に宣べる意としたのであろうが、司・詞は伺・覗とともに、もとみな祝に関する語である。〔楚辞離騒〕「重(ちようくわ)(舜)に就きて詞を陳(の)べん」というのは祝詞、それが字の原義に近い用法である。

[訓義]
1. ことば、いのることば、つげる、つげ訴える。
2. ねがう、ちかう。
3. いう、はなす。
4. 嗣と通じ、つぐ。
5. 歌謡曲の辞、詩余

[古辞書の訓]
名義抄〕詞 コトバ・マツリ/詞 ノトコト・ハラヘリ 〔字鏡集〕詞 コトバ・マツリ・シラベ

[語系]
詞・辭(辞)・祀ziは同声。辭は(らん)(糸かせの乱れた糸)を辛(はり)で解きほぐすように、神に「辭(こと)別(わ)きて」訴え申す意で、そのことばを詞・といい、その祭る行為を祀という。

[熟語]
詞意詞掖・詞苑・詞垣・詞詞華・詞海・詞格・詞客・詞・詞業・詞曲・詞兄詞契・詞芸詞傑・詞言詞采・詞旨詞訟・詞章・詞状・詞場詞臣・詞人・詞宗詞曹・詞藻・詞壇・詞致・詞調詞伯詞賦・詞府詞鋒・詞林・詞話
[下接語]
哀詞・歌詞・雅詞・宮詞・曲詞・作詞・詩詞・寿詞・祝詞・序詞・小詞・賞詞・誓詞・占詞・致詞・通詞・動詞・比詞・品詞副詞・芳詞・報詞・褒詞名詞・雄詞

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android