精選版 日本国語大辞典 「証誠殿」の意味・読み・例文・類語
しょうじょう‐でん ショウジャウ‥【証誠殿】
※中右記‐天仁二年(1109)一〇月二六日「則開二証誠殿一納二件願書一」
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…那智神社は夫須美(ふすみ)(ムスヒ,ムスビと音が通ずる)大神を主神とし,近傍に雄大な那智滝を擁し,山岳宗教の拠点として急速に発展した。もともと熊野本宮には狩人による開創の伝承があり,熊野部千与定(ちよさだ)(千与包(かね))と名のる犬飼の男が本宮大湯原(おおゆのはら)で射取った猪を食べた(《熊野権現御垂迹縁起》)とあり,この猪(別の伝承では熊)を媒介として,本宮における阿弥陀如来の出現という形をとったらしく,本宮の本地は阿弥陀如来とされ,本宮そのものも〈証誠殿(しようじようでん)〉として,極楽往生の証明を受けられる場所と信じられるようになった。那智神社の近傍にも補陀洛山寺(ふだらくせんじ)(補陀洛寺とも)が置かれ,この浜から沖へ向かってこぎ出す〈補陀落渡海〉が行われた。…
※「証誠殿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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